所詮この世はおちんちん

理系大学生が語る日常

金沢大学理工学域編入学試験 (数物科学類 数学コース) 体験記

6月某日——私は金沢の地へ降り立った。

試験は土曜日のため、金曜の昼に家を発つこととなる。

夕方ごろに着いた金沢駅。まあなんと綺麗なことでしょう。

https://www.bing.com/images/search?q=%e9%87%91%e6%b2%a2%e9%a7%85&FORM=HDRSC2(リンク先参照)

夕飯の後、夜は予約してあったゲストハウスへ。

(Booking.comというサイトで予約した)

Wi-Fiが繋がったのでポケモンのミラクル交換を少しした後就寝。

朝、バスで大学へ向かったのだがとにかく駅から遠い。

しかも人多い。みんなスーツだし。(私は私服だった)

仕方がないので持ってきてあったスーツに着替える。しかしネクタイベルトを忘れて焦るがどうしようもない。

 

ネクタイ、ベルト無しのスーツというひどい恰好のまま試験が始まる。

金沢大学は3時間で5問。数学と面接のみ。シンプル。

[1]は行列Aの固有値および固有空間を求め、なんかうまいこと対角行列にならないことを示すやつ。楽勝。

[2]は3×4行列の階数、その行列に対応する連立一次方程式の解、解を持つようなkの値を求めた後、核と像を求めるやつ。大体できた。

[3]は関数fの微分可能性導関数、x=0での非連続、最小値がx=0のときのみであることを示すやつ。楽勝。しかしそれは自惚れであった。

[4] 全然わかんなかった。全文掲載する。(著作権とかに引っかからないよね?)

次の問いに答えよ

(1) A(0,√3)、B(-1,0)、C(1,0)を座標平面上の3点とする。線分AB、BC、CA上にそれぞれ点P、Q、Rを、三角形PQRにおける角度Qが直角になるようにとる。ただし、P、Q、RはA、B、Cのいずれとも異なるとする。Q(t,0)、角度CQR=θとおくとき、直角三角形PQRの面積Sをtとθを用いて表せ。

(2) (1)で求めたSを集合

D={(t,θ)∈R^2│-1<t<1,0<θ<π/2}

を定義域とする関数と考える。このとき、δS/δt=δS/δθ=0を満たす(t,θ)を求めよ。

(3) (2)で求めた(t,θ)において、関数Sが極致をとるかどうかを調べよ。

 

(1)わからん 終わった

多分大学受験数学をちゃんとやってた人なら楽勝なんやけども、私はその辺すっかり抜け落ちてて駄目。こんなの大学数学以前の問題。問題集になかったし。

(2)、(3)は(1)さえわかればいける雰囲気あるだけにここ落としたのはでかすぎる。

こういう高校数学っぽいやつも出るから見直したほうが良いと思います。

[5]は重積分と広義積分組み合わせた奴。5割くらい。

 

これにて筆記終了。

昼飯食べた後面接。

めっちゃ待たされて面接の部屋へGO。

聞かれたことは

  • なんで編入試験受けようと思ったん?
  • ほかに志望校あるならどこ?うちは第何志望?
  • もしうちの大学来たら何の分野専攻して、その後の進路はどうする?

という感じ(これは全部の大学共通かなと思う)

そしてここで明かされる驚愕の事実

教授「君[3]の議論かなり不十分ですね」

私「えっ(はあ?マジかよ終わり)」

微分可能性の理解がかなりガバガバだったことにようやく気付くも時すでに遅し。黒板に出て説明を求められ、頭の中では(なんかちゃうなあ…)と思いながらガバガバの解きなおしを終わらせた。

 

受かってたらいいなあと思いながら帰宅。無事不合格。
教訓 定義は正確にネ! (あと高校数学はちゃんとしとこう)
 
おまけ 面接の質問における答え方(私の場合)
何故編入試験受けた?⇒現役の時に見学していいなと思ってました!国立学費安いし
他に志望校あるならどこ?うちは何番目?⇒広島大学さんと岡山大学さんと筑波大学さんです!勿論金沢大学さんが第一志望です!そらそう言うよ
もしうちの大学来たら何の分野専攻して、その後の進路はどうする?⇒圏論が面白そうなので専攻したいです!出来たら修士課程も行きたいです!これは本音
 
 参考にしなくても良いです

大学編入に使った参考書レビュー(主に数学)

私が使った参考書を述べる。(よかったら買って♡)

 

大学編入試験問題 数学/徹底演習(第3版)-微分積分/線形代数/応用数学/確率-

大学編入試験問題 数学/徹底演習(第3版)-微分積分/線形代数/応用数学/確率-

 

難易度    ★★★☆☆

おススメ度  ★★★★☆

私が唯一買った参考書。

おススメ度5にしなかった理由としては解答に間違い多すぎる。マジで。

正誤表をDLするのが必須だね。

各章に要項が載ってるから定義から理解できるのが嬉しい。教科書程厳密には書いてないけど試験で点数とるためなら十分な理解ができると思う。

 

編入数学徹底研究: 頻出問題と過去問題の演習

編入数学徹底研究: 頻出問題と過去問題の演習

 

難易度    ★★★★☆

おススメ度  ★★★★★

神。これ一冊で大概なんとかなる。必須レベル。

これだけはいる。この問題集全部できるようになったらほとんどの大学受かるんじゃないかな。

解説はちょっと雑だけど出てくる問題がいろんな大学で頻出する。とくに微分積分が程良い塩梅で、高校生レベルのヌルイ積分から広義積分の難問まで至れり尽くせり。

岡山大学でこれに出てきた問題がそのまんま出た。(なおミスした模様)

私は学校の図書館で借りる→返却→借りるとループしてました。

 

大学編入のための数学問題集

大学編入のための数学問題集

 

難易度    ★★★☆☆
おススメ度  ★★☆☆☆

今までの2冊でだいたいの分野がカバーされてるから買わなくてもいい。これ一冊で受かったというブログも見受けられたので買いたい人は買えばええと思うよ。

本の形式が見にくいので評価は低め。

 

これまでの3冊が編入数学の3種の神器と呼ばれているらしい。

試験会場の人に聞いたらこれらを1冊も持ってない人はいなかった。

これから紹介するのは人によっては要るかもしれない本。

 

編入の線形代数徹底研究: 基本事項の整理と問題演習

編入の線形代数徹底研究: 基本事項の整理と問題演習

 
編入の微分積分徹底研究: 基本事項の整理と問題演習

編入の微分積分徹底研究: 基本事項の整理と問題演習

 

難易度    ★★★☆☆
おススメ度  ★★☆☆☆(微分)★★★★☆(線形)

自分に足りないものをどちらかで補ってください。私は線形が弱かったから緑を高評価にしたけど微分が弱い人は逆の評価になるでしょう。

テスト勉強にもおすすめ(マセマより分かりやすいと思う)

 

編入数学入門: 講義と演習 (大学編入試験対策)

編入数学入門: 講義と演習 (大学編入試験対策)

 

 

難易度    ★☆☆☆☆
おススメ度  ★☆☆☆☆

ヌルすぎ。舐めてんのか。

これを買うくらいなら数Ⅲの教科書か白チャート引っ張り出して復習するほうが良い。金の無駄。買わんで良い。

 

編入数学過去問特訓: 入試問題による徹底演習

編入数学過去問特訓: 入試問題による徹底演習

 

難易度    ★★★★★
おススメ度  ★★☆☆☆(人によっては★★★★★)

めっちゃ難しい。正直いらん。

ただ神戸とか北海道とか九州とかの難関大受けたい人には必須だと思う。

これ解けるようになれば満点合格狙えるかも。
今まで上げた参考書が物足りなくなった人向けかな。

 

 

おまけ TOEICの参考書

 

 

TOEIC(R)TEST必ず☆でる単スピードマスター

TOEIC(R)TEST必ず☆でる単スピードマスター

 

難易度    ★★★★☆
おススメ度  ★★★★☆

これやっとけばいいと思う

TOEICの勉強法は今度。

 

 

大学編入体験記(一連の流れ) 2

 

testicle.hatenablog.com

この記事の続き

2017年冬 とりあえず志望校を決め参考書を購入。(当時は無謀にも神戸大学一本でいこうと思っていた。

神戸大学編入では英語がいるので英語の参考書と数学の参考書を購入。とりあえずやる。ついでにTOEICの勉強を始める。

2018年2月TOEIC初受験。665点をたたき出す奇跡が起きる。嬉しくて一人焼肉。

同年3月 神戸大学へ下見。ついでに英語の過去問も閲覧。(著作権の関係上ネットへのアップロードは駄目らしい)。レヴェルの高さに絶望。

同年5月 受験大学を4校に絞った。(神戸大学岡山大学と日が被ったため諦めた)

同年6月 金沢大学受験。勝率は五分五分かなという感覚。

同年7月 広島大学受験。落ちたと確信。その日に金沢大学不合格が分かりダブルパンチの悲しみ。

その数日後に岡山大学受験。これも五分五分かなという感覚。

その一週間後に筑波大学受験。絶対受かったやろと思い嬉々として帰宅。しかし…

同年8月 広島大学筑波大学の不合格通知が立て続けに届き、残りは岡山大学のみ。

神に祈る時間が増える。そして…

8月8日 岡山大学合格 

 

以上です。使った参考書、詳しい体験記は別の記事で。

 

 

 

大学編入体験記(一連の流れ)

今のご時世に大学受験記はありふれていて、かなり奇妙奇天烈摩訶不思議なものでない限り人の興味を惹かないだろう。

しかし大学編入について述べているブログやサイトは少なく、私もどうすればいいか右も左もわからぬ状態で不安を抱えつつ編入勉強をしていた。

そのためそこそこの需要があると思い記事を書く。

 

 

大学編入に至る流れ(時系列に沿って)

2017年4月 第一志望の国立大学に落ち無事滑り止めの私立大学に入学(どちらも数学科) 特待生となり二年間の学費免除を受けていたためまあいいかと開き直る

同年春~夏 大学数学の難しさにてこずりながらも必死に単位をもぎ取っていく。一般教養の時間は碌に授業も聞かずソウルシルバーバトルフロンティアをしていた(これが後に仇となる) 怠惰な日々を送る

この辺りには大学に落ちた悲しさ、悔しさも和らぎつつあったが…

同年10月頃 チューターに呼ばれる

「成績が悪いから来年は君の学費免除が無くなるかもしれない」

 耳を疑った。一般教養をさぼっていた自らの怠惰さを深く後悔した。わが校の特待生制度はGPAの上位者のみが継続される制度である。私のGPAでは特待生継続はほぼ不可能となってしまう。

我が家はそこまで裕福ではない家庭であるため、年間140万の学費を納めるのはあまりにも厳しい。そこで私は決意する。

「国立大学に編入するしかない」

私の戦いが始まった。

 

長くなったので二回に分けます。

 

 

 

大学編入について

このブログを書こうと思ったのはこれがきっかけ。

これから数学科へ編入を考えている方達への道標となれば幸いだ。

私のような愚図で愚鈍な阿呆でも受かるんだから、聡明な方ならもっと容易に受かる筈だ。自信を持ってほしい。

 

受験した大学

 

金沢大学理工学域数物科学類数学コース 不合格

広島大学理学部数学科         不合格

岡山大学理学部数学科         合格

筑波大学理工学群数学類        不合格

(受験日の早い順)

 

 

受験体験記はそれぞれ個別に書いていこうと思う。

 

初投稿

言いたいことがいろいろあってブログというものを始めてみる次第となった。

足りない頭から必死にひりだして文章を紡いでいく所存であります。

いつまで続くかはわからないけど頑張ってみよう。